眼の疾患

  • 暗い所でぶつかる様になった
  • 目が赤い
  • 散歩に行きたがらない
  • 目ヤニが出る
  • 眼が大きい、飛び出している
  • 目が白い
  • 涙が多い

動物は視力を測ることが出来ないので、視覚の有無を検査します。 
威嚇瞬き反射、迷路試験、対光反射等で総合的に判断します。

フルオレセインという染色薬を用いて、肉眼では分からない小さい傷がないか、再発性角膜上皮びらんでないか確認します。 
暗室にて青い光を当てると傷がある部位に染色液が残っていることが確認できます。この症例では目の中心部分に角膜の外傷が認められます。

涙の量を調べる検査です。試験紙を瞼にはさみ、1分間に吸い上げられた涙液量を測定します。 
ドライアイ(乾性角結膜炎)では涙の量が減少します。

眼球に超音波プローブをあてて、内部構造を確認する検査です。 
網膜剥離、眼底(目の奥)の腫瘍等が診断できます。

専用のブラシを用いて結膜の細胞をとり、染色して細胞の種類・形態を確認します。

水晶体と呼ばれる眼球の中のレンズが透明性を失い白く濁ってしまう病気です。全体が白く濁ってしまい病態が進行すると視力障害が認められるようになります。 
原因として、先天性、代謝性(糖尿病に併発)、遺伝性(フレンチブルドッグやボストンテリアなど)、外傷性、加齢性などがあります。
白内障は程度により初発白内障→未熟白内障→成熟白内障→過熟白内障と4つのステージに分類され、初発では視力の障害は認められませんが、成熟~過熟ではものにぶつかったりします。また、白内障が進行すると緑内障などの他の眼の疾患も併発することがあるため注意が必要です。 
治療法としては、白内障の進行を抑える目薬の使用や外科手術があげられます。

水晶体が白く濁る加齢性の変化です。白内障と間違えやすいですが、視力障害はなく治療の必要もありません。

眼圧(=眼球内部の圧力)がなんらかの要因により上昇した状態のことです。その状態が続き、視神経の圧迫を引き起こすと、視力の低下ならびに喪失につがなります。 原因として先天性(稀)、原因不明の原発性、続発性(水晶体脱臼、ブドウ膜炎、腫瘍性疾患、網膜剥離など)などがあげられます。
症状として、疼痛や角膜浮腫(目の表面が白濁)、結膜の充血、散瞳、視力の低下・消失などがあります。緑内障は緊急疾患のため、診断された場合は早急に眼圧を下げる必要があります。治療法としては内科治療や外科治療があります。柴犬、アメリカンコッカースパニエルに多い病気です。

ブドウ膜と呼ばれる膜が炎症を起こす病気です。ブドウ膜とは眼球内の虹彩・毛様体・脈絡膜の総称です。 
感染・腫瘍・免疫介在性・白内障等の基礎疾患により発症します。 
放置していると失明することもあるので緊急に治療を開始します。

2歳までの若齢に多く認められ、目の内側にある第三眼瞼腺(=瞬膜腺)が脱出する疾患です。 
初めは片側だけ脱出している場合でも、時間差で反対側が脱出することもあります。 
原因は、第三眼瞼腺を固定する結合組織の遺伝的欠損や、発育異常などが考えられています。

コッカースパニエルやボストンテリア、シーズー、ビーグル、チワワなどに多く認められます。 症状が軽度であれば、綿棒などで押し戻し、点眼薬を使用することで改善することもありますが、整復できない場合や再発を繰り返すときは外科手術による整復が必要です。

瞼の裏側には油を分泌するマイボーム腺があります。マイボーム腺に炎症を起こした状態をマイボーム腺炎と言います。 
マイボーム腺炎には細菌感染を起こした『麦粒腫』と脂質が詰まった『霰粒腫』に区別されます。 
目薬・内服・内容物の圧迫排出で治療します。

涙の産生量が減り、潤滑剤である涙が不足し、角膜炎や眼脂を起こします。 
原因としては自己免疫性・医原性(チェリーアイ手術)・薬剤性・神経性・特発性等があります。

パグ・シーズー・コッカースパニエルで多発します 涙の産生量を測定し、ドライアイ専用の眼軟膏を点眼します。完治することは稀で、継続的な点眼の必要があります。

眼球の最も外側の部分を角膜といいます。角膜に傷がついてしまうと、羞明(眩しそうにする)や流涙、結膜の充血などの症状を起こし、ひどくなると角膜穿孔につながります。フルオレセイン染色試験で診断することが可能です。
治療法としては、エリザベスカラーの着用、ヒアルロン酸ナトリウム点眼などによる角膜保護、時には抗生物質の点眼や内服などを実施します。