【猫のおしっこが出ないのは緊急事態!?】尿道閉塞の症状・原因・対処法を獣医師が解説|横浜上永谷あお動物病院

【猫のおしっこが出ないのは緊急事態!?】
尿道閉塞の症状・原因・対処法を獣医師が解説

「昨日から猫のおしっこが出ていない気がする」
「何度もトイレに行くのに、おしっこが確認できない」
「朝まで様子を見ても大丈夫?」
このような症状がある場合は、猫の尿道閉塞(にょうどうへいそく)という命に関わる病気が隠れている可能性があります。
猫は体調不良を隠す動物ですが、おしっこが出ない状態だけは様子を見てはいけません。
今回は、猫のおしっこが出ない原因や危険性、動物病院を受診するタイミングについて、獣医師がわかりやすく解説します。
猫のおしっこが出ないときは本当に排尿していない?

まずは、「本当におしっこが出ていないのか」を確認してみましょう。
次のようなケースがあります。
- トイレには行くがおしっこの量がいつもより少ない
- 実はトイレ以外の場所で排尿している
- 何度もトイレに行くのに全くおしっこが出ていない
この中でも特に危険なのが、
「何度もトイレに行くのに、おしっこが全く出ない」
という状態です。
この場合は尿道閉塞の可能性があり、できるだけ早く動物病院を受診してください。
猫のおしっこが出ない主な原因「尿道閉塞」とは?

猫のおしっこが出なくなる原因として最も注意すべきなのが尿道閉塞です。
尿道とは、腎臓で作られた尿が膀胱にたまり、その後体の外へ排泄される通り道です。
この尿道が何らかの原因で塞がれてしまうと、おしっこを排泄できなくなります。
原因として多いものは、
- 尿路結石
- 膀胱炎
- 尿中の結晶や粘液
- 炎症による尿道の腫れ
などです。
特にオス猫は尿道が細く長いため、メス猫よりも尿道閉塞を起こしやすいことが知られています。
尿道閉塞は命に関わる病気です

尿道が塞がると、おしっこを体外へ排泄できなくなります。
すると、本来尿と一緒に排泄されるはずだった老廃物や毒素が体内に蓄積し、急速に全身状態が悪化していきます。
進行すると、
- 急性腎障害(急性腎不全)
- 高カリウム血症
- 不整脈
- 意識障害
などを起こし、命に関わる危険な状態になることがあります。
「昨日から出ていないだけだから様子を見よう」と考えてしまうと、手遅れになることもあります。
おしっこが出ないときに見られる症状

尿道閉塞では、おしっこが出ない以外にも次のような症状がみられます。
- 何度もトイレへ行く
- 排尿姿勢をとるが尿が出ない
- 排尿時に鳴く・痛がる
- 落ち着きがない
- 元気がない
- 食欲がない
- 嘔吐する
また、膀胱が限界まで膨らむと少量のおしっこがポタポタと漏れることがあります。
「少し出ているから大丈夫」と判断するのは危険です。
少量しか出ていない場合でも尿道閉塞の可能性がありますので、早めに受診しましょう。
猫のおしっこが出ないときの対処法

おしっこが出ていない、あるいは尿道閉塞が疑われる場合は、
できるだけ早く動物病院を受診してください。
休診日や夜間であっても、
「朝まで様子を見る」
「明日になったら病院へ行こう」
と待つことはおすすめできません。
受診できる動物病院があれば、できるだけ早く診てもらいましょう。
ご自宅で気をつけること

ご自宅で膀胱を押したり、お腹をマッサージして無理に尿を出そうとするのはやめましょう。
強く圧迫すると、
- 強い痛み
- 膀胱損傷
- まれに膀胱破裂
などにつながる可能性があります。
猫の尿道閉塞は予防できる?

尿道閉塞を完全に防ぐことはできませんが、リスクを減らすために次のようなことが大切です。
- 新鮮な水をいつでも飲めるようにする
- ウェットフードを取り入れて飲水量を増やす
- ストレスの少ない生活環境を整える
- 適度な運動で肥満を予防する
- 膀胱炎や尿石症を繰り返す場合は療法食を検討する
- 定期的に尿検査を受ける
日頃から排尿回数や尿量を観察することも、病気の早期発見につながります。
よくある質問(FAQ)

Q. 猫がおしっこをしていません。どのくらい様子を見ても大丈夫ですか?
様子を見ることはおすすめできません。
何度もトイレへ行くのに尿が出ない場合は尿道閉塞の可能性があります。
1日で重症化することもあり、放置すると命に関わる危険があります。
Q. 一度尿道閉塞になりました。また再発しますか?
はい、再発することがあります。
尿石や結晶の再形成、慢性膀胱炎、尿道の炎症などが原因となるため、退院後も定期的な検査や食事管理が重要です。
Q. 血尿や頻尿だけでも病院へ行った方がいいですか?
はい。
血尿や頻尿は膀胱炎や尿石症のサインかもしれません。
放置すると尿道閉塞へ進行する場合もありますので、早めの受診をおすすめします。
まとめ

猫のおしっこが出ない状態は、命に関わる緊急事態である可能性があります。
特に、
- 何度もトイレへ行く
- 排尿姿勢をとるのに尿が出ない
- 元気や食欲がない
- 嘔吐している
このような症状が見られた場合は、様子を見ずに早めに動物病院を受診してください。
横浜市港南区の横浜上永谷あお動物病院では、猫の膀胱炎、尿路結石、尿道閉塞をはじめとした泌尿器疾患の診療を行っています。
「おしっこが少ない気がする」「トイレに何度も行く」「血尿が出た」など、少しでも気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
