猫のSFTSとは?室内飼いでも予防が必要な理由を獣医師が解説|横浜上永谷あお動物病院

猫のSFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは?
症状・予防法を獣医師が解説

目次

猫のSFTSが心配…室内飼いでもマダニ予防は必要?

「最近SFTSという病気をニュースで見た」
「うちの猫は完全室内飼いだけど、マダニ予防は必要?」
「猫から人に感染することはあるの?」
近年、猫のSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が注目されています。
SFTSはマダニが媒介する感染症で、猫だけでなく人にも感染する可能性がある人獣共通感染症です。猫では重症化しやすく、命に関わることもあります。
この記事では、猫のSFTSの症状・感染経路・予防方法について、獣医師が分かりやすく解説します。

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは?

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、SFTSウイルスによって引き起こされる感染症です。
日本では2013年に初めて患者が報告され、現在では西日本を中心に報告数が増加しています。
主な感染経路は、SFTSウイルスを保有したマダニに咬まれることです。
また、感染した猫や犬の血液や体液などを介して人へ感染することも報告されています。

猫がSFTSに感染するとどんな症状が出る?

猫では、次のような症状がみられることがあります。

  • 発熱
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 元気消失
  • 黄疸
  • 出血傾向
  • 意識障害

犬と比べて猫では重症化しやすいと考えられており、報告によっては致死率が約60%に及ぶとされています。
現在のところ、SFTSに対する特効薬やワクチンはなく、治療は症状を和らげる対症療法が中心です。
そのため、感染しないための予防が何より重要といえます。

人にも感染する病気です

SFTSは人にも感染します。
人では発熱や倦怠感、消化器症状などがみられ、重症化すると多臓器不全を起こすことがあります。
特に高齢者では重症化しやすく、致死率は約20〜30%と報告されています。
感染した猫の診察や介護中に人へ感染した事例も報告されているため、猫だけでなく飼い主さま自身を守るためにも予防が大切です。

SFTSはマダニが媒介します

SFTSは、ウイルスを保有したマダニに咬まれることで感染します。
マダニは主に

  • 草むら
  • 河川敷
  • 公園
  • 山林
  • 住宅の庭

などに生息しています。
山間部だけでなく都市部でも見つかっているため、散歩や外出の際にも注意が必要です。
さらに、マダニはSFTS以外にもさまざまな感染症を媒介するため、日頃から予防を行うことが重要です。

神奈川県・横浜市でもマダニ対策は重要です

SFTSは西日本での報告が多い感染症ですが、マダニ自体は神奈川県を含め全国各地に生息しています。
近年はSFTSの報告地域も広がっており、横浜市周辺でもマダニ対策を意識することが大切です。
「室内飼いだから大丈夫」と思われがちですが、人の衣類や同居犬に付着したマダニが室内へ持ち込まれる可能性もあるため、完全にリスクがゼロとは言えません。

猫のSFTSを予防する方法

SFTSは治療法が限られているため、予防が何より重要です。
今日からできる予防として、次の3つを意識しましょう。

  • 完全室内飼育を心がける
  • マダニ予防薬を使用する
  • 外へ出た後は身体をチェックする

完全室内飼育を心がけましょう

外へ出る猫は、マダニに咬まれるリスクが高くなります。
また、ベランダにもマダニが侵入する可能性があるため、できるだけ外へ出さないようにするとより安心です。
ただし、完全室内飼育であっても、人や同居犬がマダニを持ち込む可能性はあるため、感染リスクが完全になくなるわけではありません。

マダニ予防薬を使用しましょう

猫のSFTS予防には、マダニ予防薬の使用も有効です。
マダニは一年を通して活動していますが、特に4月から10月頃は活動が活発になります。
近年は住宅の断熱性向上や温暖化の影響により、冬でも活動するマダニが確認されているため、年間を通した予防がおすすめです。
予防薬には首筋へ滴下するスポットタイプや飲み薬などがあり、猫ちゃんの性格や生活環境に合わせて選ぶことができます。
なお、多くの予防薬はマダニが咬みついた後に駆除する仕組みです。
そのため、予防薬だけで100%感染を防げるわけではありませんが、マダニに接触するリスクを減らすことで感染予防につながります。
生活環境の管理と予防薬を組み合わせることが大切です。

外へ出た後は身体をチェックしましょう

外へ出る猫は、帰宅後にマダニが付着していないか確認しましょう。
マダニは身体についてもしばらくは皮膚の上を歩き回っているため、皮膚に咬みついていない状態であればブラッシングなどで取り除けることがあります。
一方で、すでに咬みついているマダニは無理に取らないようにしてください。
無理に引き抜くと口器が皮膚に残ったり、マダニの体液が体内へ入る可能性があります。
マダニが咬みついている場合は、ご自身で取ろうとせず、早めに動物病院を受診しましょう。

よくある質問

Q. 家の中にいるダニでもSFTSはうつりますか?

布団やカーペットなどにいるヒョウヒダニなどの家庭内のダニは、SFTSを媒介しません。
SFTSを媒介するのはマダニです。
マダニは3~10mmほどの大きさがあり、肉眼でも確認できます。

Q. 猫にマダニが付いていました。取っても大丈夫ですか?

皮膚に咬みついていない状態であれば、ブラッシングなどで取り除いて構いません。
しかし、すでに咬みついている場合は無理に取らず、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。

Q. マダニ予防はいつまで必要ですか?

マダニは春から秋にかけて活動が活発になりますが、冬でも活動する種類がいます。
そのため、猫のマダニ予防は一年を通して継続することをおすすめしています。

まとめ|猫のSFTS予防は横浜上永谷あお動物病院へご相談ください

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、マダニが媒介する人獣共通感染症です。
猫では重症化しやすく、人でも命に関わる可能性があるため、治療よりも予防が重要な病気です。
完全室内飼育を心がけることに加え、生活スタイルに合わせてマダニ予防薬を使用することで、感染リスクを減らすことができます。
横浜上永谷あお動物病院では、猫ちゃん一頭一頭の生活環境に合わせたノミ・マダニ予防をご提案しております。
「完全室内飼いでも予防薬は必要?」
「どの予防薬を選べばいい?」
「マダニが付いてしまったけれど大丈夫?」
このようなお悩みがありましたら、お気軽に当院までご相談ください。
愛猫とご家族が安心して暮らせるよう、スタッフ一同サポートいたします。

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